よくある誤認〜ビタミンEと瘀血〜

「血流が悪いためビタミンEを摂取しています」
「半年以上飲み続け血流の良い状態へ体質改善したはずなのに」と言われる方がおられます。

「ビタミンEは血流を良くする」といった情報を見聞きすることがあります。
確かに、ビタミンEには末梢血管を拡張し、血液の流れをスムーズにする作用があることが知られており、これは主に、抗酸化作用によって血管内皮細胞の酸化ストレスを軽減し、血小板凝集を抑えることによります。

しかし、この“血流改善”という意味合いは、漢方における「瘀血」の改善とは異なります。
瘀血とは、血の流れが滞ることをいい、血液の質が劣化したり、塊のようになるなどの変化により、経血の異常、皮膚トラブル、冷え、慢性的な痛みなどを伴う場合もあり、これは単なる「血流の問題」ではなく、代謝が滞りデトックスが機能していない状態、さらには精神面との関連も含む、より複雑な病態です。

そのため、瘀血に対しては、各種「駆瘀血剤」による血の「質」と「巡り」を正すアプローチが求められます。
ビタミンEの血流改善作用は、あくまで末梢循環の補助的なサポートであり、瘀血の本質的な改善には至りません。

特に、不妊体質の改善においては、ビタミンEが効果的だとは言い難いのが現実です。
妊娠を迎えるための「体づくり」には骨盤内の瘀血を排除することが不可欠で、年月の蓄積ともいえる「根深い滞り」に対するアプローチはビタミンEとは全く異なるため根本的な体質改善を考える場合は漢方を利用するのが適切だといえます。

駆瘀血作用は、古来 ”婦人科系の病” として「血の道症」に対する処方が用いられてきた歴史的経緯があり、長きにわたり信頼性の高い処方として、今なお知られています。

一陽館薬局では、この駆瘀血作用をより現代人に合うアレンジを研究し続けています。
その研究の成果として桃福宝を開発しすでに10年以上にわたり妊活女性の体づくりに貢献してきました。

不妊の背景には、「瘀血」や「腎虚」、「気滞」や「血虚」など複数の体質的要因が絡むことが多く、それぞれに応じた、お一人おひとりに必要とされるアプローチが不可欠です。
偏った情報を鵜呑みにした体質に合わないサプリメントや栄養素だけに頼ることは、本来必要な取り組みとは違った方向へ進んでしまう可能性もあります。

結論として、ビタミンEは一時的・局所的な血流のサポートにはなり得ますが、瘀血の改善や不妊体質の根本治療には直結しないということを理解しておくことが大切です。
正しい理解のもとに目的に合った使い方をしてこそ、メリットが得られるものだと思います。

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