「質のいい卵子」って、どこで決まる?
この1年あまり採卵を繰り返してきましたが、採れても1つ、または空胞。育たずリセットへ向かう頻度も増えてきました。
これ以上続けても自信がない・・・でも、どうすればいいか悩んでも正解が見つからない。
今回は、低AMH・高FSHの中で、チャレンジを繰り返してこられた方からのご相談です。
「卵子の質が悪いですね」と言われ、相談に来られる方は体外受精の割合とともに多くなっています。
ショックだった、という言葉を口にされる方。
もう無理なのかと思った、と目を伏せる方。
でも多くの方が、詳しく理解しないまま傷ついておられるように思います。
「卵子の質」とは何を指しているのでしょうか。
不妊治療の現場で「質」というとき、多くは受精・分割・着床に至るまでの”卵子の力”のことをいいます。
採卵してみて初めてわかる、育ちの良さ、染色体の状態、胚盤胞まで育てる底力のようなものです。
ただ、残念ながらその”評価”は、事後にしかわかりません。
では、その「質」は、どこで決まるのでしょうか。
漢方的に答えるなら、卵子の質は育つ環境で決まるといえるのではないかと考えます。
卵子そのものは、生まれたときから体の中にあります。
でも、育てているのは今この瞬間の体です。
卵巣に届く血の豊かさ、腎の精気の充実、気の巡りのスムーズさといった体の内側の状態が、卵子を取り巻く環境を毎日少しずつつくっているのです。
田畑に例えるとわかりやすいかもしれません。
同じ種でも、土が枯れていれば芽は育ちにくい。
土が豊かであれば、のびやかに育つ。
卵子も同じで、どんな土壌の中で育つかが、質を左右することになるのです。
だから漢方では、「卵子の質」を問われたとき、まず必要なこととして「今の体の状態を整えましょう」と考えます。
卵子を直接変えることはできなくても、その卵子が育つ体の土台を整えることはできるからです。
具体的に何を整えるのか?というとき、気になるのは、「血」の状態です。
冷えやすい、生理の経血量が少ない、貧血傾向がある、肌が荒れやすい等の状態は、卵巣に届く血が十分でない可能性を示しているかもしれません。
血が足りなければ、育ちを待つ卵子があっても、卵巣まで栄養が届きにくくなってしまうのです。
もう一つは「気」の巡りです。
不妊治療中の緊張感、毎回の検査結果への不安、「また今月もダメだった」という落胆などは、心だけでなく、体にも影響を与えます。
漢方では、気の滞りが血の巡りを妨げると考えますから、心の状態は卵巣の環境にもつながっているのです。
「年齢のせい」という言葉も、よく耳にします。
でも、一陽館薬局で相談をお受けしていると、漢方を始めてから胚の育ちが変わった、採卵の結果が変わったとおっしゃる方がほとんどです。
「土壌が変われば、育ちも変わる」という現実に私は長年寄り添い続けてきました。
「質のいい卵子」は、特別な状態に宿るわけではないと思います。
「質を変えようとするより、育てる土壌を変える」という意識から、”卵子の質づくり”からアプローチしてみましょう。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。
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◎陽子先生妊活Instagram




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