機能性不妊と器質性不妊
●機能性不妊の原因と西洋医学の治療法
機能性不妊の原因としては、受精障害(精子や卵に起因するもの)、潜在的な黄体機能不全や黄体化非破裂卵胞(LUF)などが推測されており、特に卵子を卵管に取り込めない「ピックアップ障害」が主な原因のひとつと考えられています。
西洋医学では、さらに詳しい検査(腹腔鏡検査、子宮鏡、抗精子抗体検査、ハムスターテストなど)を行い、不妊原因の特定を目指します。
しかし、原因が明確でない場合はタイミング療法や排卵誘発剤、人工授精、体外受精などの治療が進められます。
●器質性不妊との違い
一方で、卵管の閉塞や排卵障害、ホルモン異常など、検査によって明確な原因が判明する不妊は「器質性不妊」と呼ばれます。
子宮内膜症や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)なども、状況によっては妊娠に影響を及ぼす可能性があるため、器質性不妊の一因とされる場合があります。
【病院で行う6大基本不妊検査】
・基礎体温測定:排卵やホルモンバランスの把握
・精液検査:精子の数・運動率・奇形率を調べる
・頸管粘液検査:子宮頸管内の環境が精子にとって適しているかを確認
・フーナーテスト:性交後の子宮内での精子の状態を確認
・子宮卵管造影検査:子宮腔の形や卵管の通りを確認する
・経腟超音波診断:子宮や卵巣の状態、卵胞の発育や内膜の状態を画像で診断
★必要に応じて、AMH、ホルモン採血、甲状腺機能検査などが追加されることもあります。




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