『 夏の不調 』
漢方では、体内の機能を「肝・心・脾・肺・腎」という五つの働きにわけて考え、
この『五臓』のバランスが整っていれば健康な状態、崩れていると様々なトラブルがあらわれます。
夏は「心」が影響を受けやすい季節。
「心」とは「心=心臓」だけではなく、心臓の機能も含め、血液を全身に送るポンプの働きのほか、
精神・意識や脳をコントロールする役割を持っています。
睡眠中に見る夢なども「心」が関係しているため「心」の機能が乱れると、
夢を多く見るなど睡眠トラブルも多くなり、
不安感や記憶力の低下など意識や思考のコントロールにも影響します。
「心」の不調は血液の流れに異常を招き、焦り・不整脈・動悸などの原因となるほか、
味覚が鈍感になる・舌先が痛い・口内炎ができるなどのトラブルもあらわれやすくなります。
◆ 最近、このような症状気になりませんか? ◆
□ 動悸や息切れがある。
□ のぼせがある。
□ 汗を異常にかく。
□ 不整脈がある。
□ 舌先が赤い。
□ 舌にトラブルがある。
□ 不眠の傾向がある。
□ 不安感がある。
□ 物忘れが多い。
□ 夢をよくみる。
5個以上あてはまる方は「心」のバランスが乱れている可能性があります。
~「心」の働きを助ける食材~
ゴーヤ ミョウガ 菊花 緑豆 セロリ キュウリ トウガン さやいんげん
なつめ 百合根 サンザシ 蓮の実 うなぎ 牡蠣 玄米 小麦 牛乳 など。
からだの中に熱がこもると、動悸や不眠の原因にもなります。
苦味のあるものは、からだの余分な熱を取り去り利尿作用のあるものが多いですが、
これらの食材は冷やす性質のものが多いので、食べ過ぎには注意しましょう。
またこの時期は、高温多湿により汗をかきやすくなります。
発汗には、体内から老廃物を排出し、新陳代謝をうながす大切な作用がありますが、
必要以上に大量の汗をかくと、水分とともに「気(生命エネルギー)」も消耗してしまうので、
エネルギー不足となります。
「気」が不足することで、だるい・やる気が出ない・・・など夏バテの症状がおこりやすくなります。
~「気」を補う食材~
米 山芋 さつまいも じゃがいも カボチャ 栗 ネギ アスパラガス
枝豆 大豆 舞茸しいたけ ショウガ 山椒 シナモン うなぎ 鮭 エビ
牛肉 鶏肉 ぶどう 桃 など。
「気」を補うと同時に、梅干やレモンや酢の物など、
収斂作用(筋肉を引き締め、汗や尿が漏れ出さないようにする働き)のある酸味を
上手に取り入れましょう。
多汗の他、不正出血・下痢・頻尿などにも効果が期待できます。
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